公演について

すでに数あるショーケース的企画にするつもりはありません。一団体の上演時間は一時間弱を予定しており、「神話」の括りでそれら三団体の作品を企画としてひとつの公演にパッケージング化します。つまりそれぞれの団体の創作は独立していながら、そのすべての公演がひとつの壮大なる「神話」として、企画に集結するのです。

また今企画では劇場全体を祝祭的な混沌とした空間として演出することを考えています。観客のみなさまの感覚を刺激することで、よりいっそう新鮮で劇的な観劇体験をしていただけるよう趣向を凝らすつもりです。御期待ください。


ハイブリットハイジ座

『皮にパンク』
■作・演出:天野峻
■出演:広井龍太郎、羊(以上ハイブリットハイジ座)、 城築創、牧凌平(以上創像工房in front of.)、田中裕子(劇団森)、南美櫻、木村圭介、田中亜紀、町田地獄、来栖玄都、櫻谷翔吾、神山慎太郎(劇団森)

一億総ミーハー化、このツルツルテンな超混沌時代のさなか
「深みのある人生を送りたい」という浅く薄く切実な願いを叶えるべく
薄皮数枚重ねて深みを偽装してみるのはどうだろう。
積まれた薄皮数枚にミーハーが見るのは犬か、人生か、はたまた犬の人生か。
愛と運命と皮とが渦巻く物語。
皮に関する物語ではなく皮を重ねた物語。

団体紹介 / ハイブリットハイジ座公式サイト


ミームの心臓

『東の地で』
■作:酒井一途 演出:岩渕幸弘(思出横丁)
■出演:浦田大地(実験劇場)、小林依通子

人間は結局、その罪から自由になることはなく、世界は分裂と対立に終わる。
それが祝福に満ちた天地創造にはじまる原初物語の結論である。
ならば何故われわれはこうも苦しみ足掻きながらも、生まれてくることをやめないのだろう。
何故われわれは心の奥底では愛を欲しながらも、真実から目を背けてしまうのだろう。
ほんとうに守らなければならないものは、何だったんだろう。
ミームの心臓、初の二人芝居。性差を超えた恋、死者へと向かう愛、そして、死の欲動との対面。

団体紹介 / ミームの心臓公式サイト


四次元ボックス

『cicada』
■作・演出:菊地史恩
■出演:森山拳、佐藤修作、宮崎卓真、曽我祥之、菊地史恩(以上四次元ボックス)、三品優里子、山口栞、朝戸佑飛、渡辺苑衣、北川まりえ

世界70億人の人間が居て、みんなそれぞれの人生を歩んでいる。
その70億人には70億通りの人生があって、金持ちもいれば、貧乏人もいて、サラリーマンやってる人もいれば、テロリストやってる人もいる。
誰しもが半ば強制的にこの世に生を受けてから死という最終地点に至るまでの間でしか人生を描くことが出来ないのだから、男も女も、ゲイもレズもバイも誰も彼も、もっとけたたましく求めても良いのではないかな。
7日間しか生きることが出来ない、蝉のように。

団体紹介 / 四次元ボックス公式ブログ


スタッフ

照明:山崎佳代 / 音響:中村光彩(思出横丁)、江田健太郎 / 舞台美術:村上薫 / 宣伝美術:サノアヤコ
舞台監督:小川陽子 / 舞台監督補佐:臼田典生 / 当日運営:永田フネ / 広報:一ノ瀬貴志
企画・製作:ミームの心臓 / 制作:里見真梨乃(ハイブリットハイジ座)、垣内佐知 / プロデューサー:酒井一途